中央大学陸上競技部長距離ブロックと作新学院硬式野球部と
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【第88回箱根駅伝】往路回顧

新年明けましておめでとうございます。今年も箱根駅伝が無事行われました。戦前は、「3強」あるいは「2強+1」などと表現されていましたが、いざ始まってみると、東洋が10:51.36という驚異的なレコードでの優勝でした。今回は、5区柏原で逆転しさらにリードを奪って、復路で逃げ切るという従来のパターンではなく、各区間でミスの無い走りを全員がして、柏原でダメを押す、という形でした。2区でトップになってから1度も首位を譲ることの無い完勝でした。駒澤、早稲田は、故障者やブレーキに泣きましたね。ミスの許されないレース展開では、致命的でした。

さて中大ですが、5区で12位まで沈み、復路一斉スタートとなったものの、復路の踏ん張りでなんとか28年連続のシードを確保しました。全体としてイメージ通りのレースは出来たのだと思いますが、一番タイム差がつきやすい所でのブレーキが大きく響いたように感じました。以下往路回顧になります。

【1区西嶋:区間8位(1:02.57)】

早稲田大迫が1区で来るとは思っていませんでした。予想通り5k過ぎで前に出て、ハイペースで引張りました。日体大服部がそれに付いていきましたが、他はその後ろで集団を形成し、西嶋はちょうど真ん中あたりで待機でした。ただ、集団自体も去年のように大きく離されることはなく、ハイペースで進んだため、蒲田以降は縦長の集団になり、徐々に第2集団も形成されました。西嶋は、学連田村をマークするような形で第2集団に取り付きラストスパート。区間賞大迫と54秒差の8位。3位以内を射程圏内における好スタートでした。

【2区棟方:区間4位(1:08.44)】

去年区間17位とブレーキだった棟方が、リベンジを果たしました。後ろから追ってきた東海村澤に並ばれるものの、そこから並走が続き、横浜駅では完全に並走でした。また、その後ろから区間賞の青山出岐も追い付き、結果的には抜かれたものの、いいペースで行けたことも大きかったでしょう。最後の最後、登りの苦しい所でもしっかり粘り切り、区間4位でした。中大歴代3位の好タイム。最後の箱根で立派に結果を残してくれました。

【3区渥美:区間7位(1:03.47)】

去年3区で箱根デビューした渥美ですが、今年も同じ区間での起用でした。去年は後方の遅いペースに巻き込まれ、区間10位と不本意な結果に終わりましたが、今年は棟方の好走によって前を狙える位置でのスタート。茅ヶ崎では前を捉えて5位集団を形成し、3位の青山まで狙えるところまで来ました。最終的には差の無い5位で襷を繋ぎました。区間7位で中大歴代3位。ここまでは、少しずつ上げていく中大らしい駅伝でした。

【4区新庄翔太:区間7位(55.56)】

ルーキーの新庄翔太を4区起用。エース区間に配置かと思いましたが、ルーキーを考慮してでしょうか。持ち味の「突っ込んで粘る」レースが、ここでも見られました。二宮の定点では、総合3位まで押し上げ、個人でも区間3位でした。その後はさすがに落ちましたが、それでも粘り、区間7位。1年生らしい、アグレッシブな走りでした。期待が大きい選手だけに、もう少し、という思いもありますが、それは来年ですね。4区終了時点で総合6位。浦田監督のコメントにもあった通り、ここまでは完ぺきなレースだったと思います。

【5区井口:区間18位(1:25.42)】

5区になると、テレビは柏原オンリーになり、ほとんど映りませんでしたね。青山小嶺と同時スタート。湯本の段階で東海早川に抜かれましたが、想定内だったでしょう。大平台では、小嶺と山梨松本に離され、小涌園では、学連吉村、國學院寺田などにも抜かれ、13位まで落ちました。コメントによると、登りに入って脚がしびれだしたとのこと。芦ノ湯以降の5kでは持ち直して、順天堂を抜いて総合12位でフィニッシュでした。ただ、シードまで2分以上の差。かなり苦しい展開になりました。

4区までは順調だっただけに5区が悔やまれますが、これもまたレース。復路の選手たちは、気を引き締めたことでしょう。