中央大学陸上競技部長距離ブロックと作新学院硬式野球部と
※ブログ引っ越しました

【第95回箱根駅伝】(往路回顧)

新年明けましておめでとうございます。更新が滞っており申し訳ありませんでした。年末のイヤーエンドハーフから観戦が続いたので、慌ただしい中で怒涛の年明け3日間に突入した感じです。今年も箱根駅伝盛り上がりましたね。振り返ってみたいと思います。

 

1区中山 顕:区間2位(1:02.36)】

当日変更で、加井くんから中山くんに変更になりました。2区に堀尾くんが控えていることもあり、区間上位で、できればシードを争う大学と差をつけてタスキを繋ぐことが求められたと思います。東洋大西山くん、早稲田中谷くん、東海大鬼塚くん、青学橋詰くんなどメンバーが揃い、ハイペース必至になるかと思いましたが、思わぬスローペースになりました。5k15分、10k30分と、1k3分を少し越えるペースで進みました。アクシデントのあった大東大以外は、ほぼこぼれずついてこられるペースでした。六郷橋の上りで少しずつこぼれ始め、下りで西山くんがスパート。スパート合戦になると中山くんは分が悪いですが、そこから離れずじわじわ粘り続けるのが中山くんの武器でもあります。離されても粘り、最後は追い込んで、1秒差の区間2位。わずか1秒、本当に惜しかったですが、最高の滑り出しでした。

 

2区堀尾謙介:区間5位(1:07.44)】

1秒差でタスキをもらった堀尾くんは、すぐに東洋大山本くんと並走に持ち込みました。定点の順位を見ると、留学生を除くと山本くんと同じペース。速いかなと思いましたが、表情にも余裕があったので、完全に流れに乗っている印象でした。久しぶりに先頭を走る中大の姿を見ることができ、熱いものがこみ上げてきました。エース区間で、エースがエースとして勝負している姿は、やはり中大に相応しい光景だと思います。堀尾くんは20k過ぎくらいから厳しくなり、山本くんに置かれてしまいましたが、最後の急坂は本当の粘りでした。国士舘ヴィンセントくんにもかわされましたが、先頭の国士舘とは14秒差、東洋とは8秒差でタスキリレーでした。堀尾くんとしては、中大記録も見えていましたし、日本人トップも見えていたので残念かと思いますが、チーム中大としては、ここまで完璧なレースでした。

 

3区三須健乃介:区間16位(1:04.59)】

3番目でタスキをもらった三須くんですが、最初は自重したのか、遊行寺ではペースが上がっていませんでした。去年の中山くん同様、後半勝負でビルドアップしてくるのかと楽しみにしていましたが、後半はさらに順位を落とす結果となってしまいました。追ってくる選手が、三須くんよりも格上の選手ばかりだったので、五分より少し上の選手との並走に持ち込みたかったですが、そこで苦しくなり単独走になってさらに悪いシチュエーションになってしまいました。三須くんは単独走でも押していけるので、復路区間での起用かと踏んでいましたが、3区のスピード区間での起用はサプライズでした。今回は各大学の主力を相手に力負けでしたが、さらに数段階の伸びしろのある選手なので、次回の予選会、本戦では、必ずリベンジしてほしいです。

 

4区池田勘汰:区間9位(1:03.43)】

順位を落としてタスキをもらった池田くんが、準エース区間4区をスタートしました。定点の二宮では、区間7位。前を追って順位を7位まで2つ上げて、さらに後続との差を広げました。しかし、後続も十分に離れた上に、前が見えない状況での単独走になってしまい、シチュエーションとしては苦しいと思われました。しかし小田原本町の定点では区間9位、小田原中継所でも区間9位と、単独走でも粘りを見せてくれました。落ちかけた流れを、もう一度戻してくれる好走でした。予選会での好走、その後5000mでの好走から、4区池田くんの起用は容易に想像できました。走力の高さはもちろんですが、それ以上に強い気持ちで前を追う走りは、見ている私達を清々しい気持ちにさせてくれました。準エースからエースへ、飛躍の年になりそうです。

 

5区岩原智昭:区間20位(1:16.24)】

いい流れでタスキを受けたのは、畝くんのサブとして準備を進めていた岩原くんでした。テレビでの表情からは、少し緊張の色が見えました。見ている私達も未知数な部分がありましたが、なかなか厳しい走りになりました。箱根湯本までは落ち着いた入りかなという印象でした。そこから大平台までは少し順位を上げたので、ここからいよいよか、と思いましたが、本格的な登りに入ってから、一気に厳しくなりました。コメントによると、設定は76分だったとのこと。急な変更だったことも、影響があったかと思います。設定をオーバーした24秒の原因と対策はもちろん、来年は設定タイムを上げられるよう頑張って欲しいです。三須くん同様伸びしろに溢れている岩原くんならば、この1年で劇的に変わってくることと思います。

 

1区~2区では、Wエースが文句なしのスタートを切ったので、大きく気になりませんでしたが、3区以降で、全体的に好タイムが続出していることに気づきました。特に4区と5区は区間新記録。区間上位も、例年にないハイレベルでした。設定どおりに走れても、順位は上がりませんでした。もちろん周りのレベルが上っている証左ですが、3区と5区であと1分は削れる(3区で30秒+α5区で24秒)かなと感じました。往路12位、シード権まで154秒、踏ん張れるギリギリのラインで復路を迎えます。6区は単独走でどこまで押せるか。期待と不安が入り交じる複雑な心境でした。