中央大学陸上競技部長距離ブロックと作新学院硬式野球部と
※ブログ引っ越しました

【第95回箱根駅伝】(復路回顧)

6区舟津彰馬:区間17位(1:00.45)】

去年この区間を走った冨原くんが外れ、当日変更で舟津くんが入りました。山下りが始まる前の上り、芦之湯の定点は区間15位。単独走の状態でのスタートで、上りは落ち着いた入りかと思いましたが、その後本格的な下りに入ると、かなり苦しい展開になりました。設定は60分半とのことで、設定より15秒オーバーでしたが、全体的な高速レースの流れの中では為す術がありませんでした。6区は5区以上に適性が問われる区間ですが、調子が上向きだった舟津くんならばポテンシャルでなんとかという気持ちでした。もちろん基本走力は必要であることは変わりませんが、やはり適性が圧倒的に物を言う区間であることは間違いないですね。11月に6区起用の可能性を示唆されたそうで、冨原くんのアクシデントかなと推測されます。

 

7区関口康平:区間15位(1:05:05)】

苦しい展開でのスタートになった関口くんですが、秒差でのタスキ渡しになったおかげで、7区では珍しく集団走になりました。二宮の定点では8チームの集団走で、区間15位。大磯ではわずかに離されながらも、区間13位。決して悪くないペースで集団は流れていたので、うまくペースに乗れれば、前を追うチャンスでした。平塚中継所では、前の学生連合と2秒差、後ろの東京国際とは3秒差でのタスキ渡し。最後の3kで疲れてしまったかなという印象ですが、前回大会換算だと、関口くんの記録は区間5位相当。十分に役割は果たしていますが、今回は本当に高速レースに泣いた形でした。7区で、集団で前を追う態勢ができ、うまく8区に繋がったと思いました。関口くんにとっては、最初で最後の箱根駅伝、本当に上手く走ってくれました。

 

8区矢野郁人:区間8位(1:06.29)】

前後のチームと秒差でタスキを受けた矢野くんですが、スタートしてすぐに集団走になりました。茅ヶ崎では8チームが集団走でしたが、集団の面々は区間下位だったので、集団のペースはあまり上がっていないようでした。非常にじれったい思いでテレビを見ており、交代で引っ張れ!とテレビ前で声を出してしまいました笑。遊行寺坂でも集団のペースは上がっておらず、ほぼ変わらず8チームでの集団走。しかし坂を上がってからの影取では、集団が5チームになり、矢野くんも区間9位にビルドアップ。結局矢野くんは区間8位、シード権まで2分弱まで詰めてタスキを繋げました。何よりも頼もしかったのは、レース後の矢野くんの「単独走を想定していた」というコメント。集団走で飛び出すタイミングがなかったとのことでしたが、単独走で押していくイメージができていたという矢野くんにあっぱれです。完全ロードタイプの矢野くん、期待しかありません。復路向きの貴重な選手が出てきました。

 

9区苗村隆広:区間8位(1:10.59)】

シード権まで2分を切るところまで戻してタスキが渡されました。9区を任された苗村くんは、突っ込んで入ってまた集団に戻りました。集団自体はそんなにハイペースというわけではありませんでしたが、後ろから追ってきて追いついた日体大林田くんに勢いがあり、いいペースで引っ張っていました。権太坂では、苗村くんは区間11位、同じ集団の早稲田新迫くんは14位、学連鈴木くんは区間15位相当でしたが、林田くんは区間3位、神奈川大北崎くん区間5位と、勢いのある選手のペースに乗っていました。横浜駅前では、早稲田、日体大、神奈川大と4人の集団走。シード権の拓殖までは、122秒まで来ました。苗村くんは区間8位。生麦ではばらけて、通過14位(区間8位)でしたが、鶴見では区間8位、シード権まで115秒まで持ってきました。突っ込んで集団でも粘れて、ロードに強い苗村くんのいいところすべてが出たレースでした。

 

10区川崎新太郎:区間6位(1:11.55)】

シードまで115秒、もはや突っ込んでいくしかない状況で、川崎くんはためらわず突っ込んで入りました。まずは、3秒ほど前にいた早稲田に追いついて並走へ。早稲田は、川崎くんと同郷の小澤くん。川崎くんのハイペースにも、小澤くんはついてきました。蒲田の定点では、前にいた神奈川大をとらえて、明治まで2秒差に迫りました。川崎くんは区間3位、シードまで55秒で、1分を切ってきました。小澤くんと一緒に前を追ういいペースができていました。新八ツ山橋でも、川崎くんは区間4位、田町でも区間4位。しかし、必死に小澤くんと追いましたが、なかなか拓殖大との差はつまりませんでした。最後は早稲田とのスパート合戦を制して11位でした。川崎くんは、箱根に向けてイレギュラーな調整をしてきましたが、それがしっかりと実を結びました。実に強かったです。

 

シードまで115秒差でした。悔しい結果でしたが、復路区間の健闘は大きな収穫でした。Wエース2人が抜ける来年度は、チーム全体で底上げが必要になってきますが、復路向きの選手の底上げが進んでいるので、さらに底上げを進め、全体として盛り上げていってほしいです。まずは予選会。しっかり勝ち取って欲しいです。