中央大学陸上競技部長距離ブロックと作新学院硬式野球部と
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【第87回箱根駅伝】往路回顧

新年明けましておめでとうございます。今年もさっそく箱根が終わりました。東洋の3連覇か、早稲田の3冠か注目が集まりましたが、両チームとも故障者続出で満身創痍の中、早稲田が見事3冠を達成しました。

我が中大は、総合6位。今年も引き続きエース不在の「総合力駅伝」でした。各区間記録および総合記録とも、去年を上回るタイムが続出しましたが、近年の顕著なスピード駅伝化が順位にも反映され、総合順位は去年を下回る結果になりました。

以下各区間の回顧です。

【1区西嶋:区間10位(1.04.28)】

早稲田大迫、日大堂本が飛び出す中、3位の大集団の中でレースを進めました。大迫からは約2分離されましたが、集団からトップで抜け出した駒澤油布とは13秒差。最後「ヨーイドン」の瞬発力勝負ではさすがに分が悪かったですね。1区としては上々の立ち上がりだったかと思いますが、大迫をひとり旅させてしまい、先頭が見えない位置になってしまったのは誤算でした(これは日大以外の他校も同じ感想だと思います)。西嶋の場合、細かいゆさぶりに耐えながら集団を徐々に振い落し、上位をキープしてタスキをつなぐ、というイメージだったので、その持ち味を発揮できないレース展開になってしまいました。それと、道中のポジショニングでかなり迷っていた印象でした。

【2区棟方:区間17位(1.10.10)】

集団とは僅差の位置でタスキをもらった棟方ですが、無理せず徐々に集団にとりつき、大集団を形成しました。このままうまく集団を利用して…と思いましたが、横浜駅前ではすでに遅れだし、結果区間17位に沈みました。何が原因であったのか、詳細な情報が無いのでわかりませんが、タイム的には去年の山本を4秒上回っていました。棟方自身がブレーキだったわけではなく、他校の2区の選手が軒並み速かったということになります。ただ棟方も、持ちタイム的にはあと3040秒詰められたはず。どちらかというと2区適性に疑問を感じました(個人的には3区が最適かと考えていました)。

【3区渥美:区間10位(1.04.18)】

渥美の箱根デビューが3区でした。これは正直サプライズでしたが、調子はかなり良かったとのこと。このくらいになると、様子は定点カメラくらいしか映されず、詳細はわかりませんでした。タスキを受け取った順位が順位だったので、どのように走るのか難しい状況だったとは思います。ただ、城西八巻とうまく併走が出来、前を追って行けたことは幸いでした。厳しい状況の中でこの記録は、及第点だったのではないでしょうか。渥美の記録は中大歴代7位にもかかわらず、それでも区間10位。他校がいかに速かったかがわかります。調子さえ良ければ、他校のエース級と十分渡り合えることは証明されました。

【4区野脇:区間7位(55.58)】

野脇のデビューは4区。引き続きテレビには映らず、区間速報だけでしたが、序盤はハイペースで入ったようです。後半やや失速しましたが、今回の箱根で初めて区間ひと桁の7位でフィニッシュしました。順位を2つ上げ、いい形で大石に繋げました。野脇は4区中大歴代2位の好記録。今年度は、5000、10000、ハーフとすべて自己ベストを更新。課題だったスタミナ強化もこなし、大きなケガもなく順調に箱根を迎えた数少ない選手のひとりでした。次年度も順調にこなせれば、主要区間でしょう。

【5区大石:区間7位(1.20.58)】

真打登場です。序盤は去年よりやや速めで入ったようです。それでも慎重に序盤をこなしましたが、本格的な山登り区間でもなかなか上がってきませんでした。ただ、芦ノ湯を過ぎてから一気にギアチェンジし(芦ノ湯以降は柏原よりも速かったそうです)、最終的には6人を抜き、個人7位(総合8位)で往路終了。去年は救世主となった大石。やはり多くを求めてしまいがちでしたが、タイムは去年より良かったものの、区間個人順位は下げてしまいました。ただ、驚異の粘りで6人を抜き、可能性を持って復路につなげたことは、キャプテンの根性でしょう。さすが大石でした。

やはり序盤からの苦しい流れはなかなか変えられませんでしたが、大石がなんとか復路にいい形で繋いでくれました。